2022.02.15
Chromebookってなに?
全国の児童・生徒に1人1台のコンピュータを整備するために始まったGIGAスクール構想、そこで注目を集めたのがChromebookです。
なぜ? それは、GIGAスクール構想で自治体が調達した端末のOSシェアでChrome OSがMocrosoft WindowsやiPad OSをおさえて首位になったからです。MM総研によれば各OSのシェアは、Chrome OS 43.8%、iPad OS 28.2%、Windows 28.1%となっています。
我々企業人からすれば、Windowsがトップになって当然だと思うのですが、Chrome OSがトップになったのにはそれなりの理由がありそうです。Chromebookとはどのようなパソコンなのでしょうか。
Chromebookってなに?
ChromebookはGoogleが開発したOS「Chrome OS」を搭載した新しいタイプのノートパソコンです。Chrome OSはネット検索でおなじみのGoogle Chromeブラウザ(以下、ブラウザ)をベースに、いくつかの機能を追加したものです。
従来のパソコンは用途に応じたアプリケーションソフトをインストールして使いますが、Chromebookはブラウザを通してほぼ全ての作業を行う設計になっています。メールも文書作成も表計算もブラウザを通して利用します。そのため、基本的にはネットにつないで使用することが前提となります。
Chormebookの大きな特長として動作が軽いことがあげられます。パソコンの電源を入れてから10秒ほどで起動します。従来のOSでは、高性能なパソコンでもログイン画面が出るまで数十秒ほどかかりましたから、この速さは画期的です。OSの更新もバックグラウンドで自動的に行われるため、シャットダウン時や再起動時にファイルの更新やアップデートで長時間を要することもありません。
Chromebookの特長
Chromebookには次のような特徴があります。
- 低価格
Windowsでアプリケーションを軽快に動かすためには高性能なCPUや大容量のメモリが必要ですが、Chromebookは基本的にブラウザを動かすだけなので、低スペックのパソコンでも十分快適に使えます。そのため、Windows OSやMac OSを搭載したパソコンに比べてリーズナブルな価格で提供されています。
- 強固なセキュリティ
Chromebookは標準で次のようなセキュリティ対策が施されています。
【OSの自動更新】
Chromre OSは常に最新の状態に保たれるので、セキュリティパッチの適用忘れがありません。
【データの暗号化】
Chromebookではデータは暗号化されて保存されます。そのため、Chromebook内のファイルには簡単にアクセスできず、万一盗み取られても解読される可能性は非常に低いです。
【サンドボックス】
Chromebookではアプリケーションはタブごとにサンドボックスといわれる仮想空間で実行され、システムや他のアプリケーションと隔離されるため、悪意あるプログラムによる攻撃を防御します。
- データはクラウドに保存
Chromebookでの作業はブラウザ上で行う仕組みのため、全てのデータは基本的にクラウドに保存されます。そのため、同じアカウントでログインすれば、異なる端末を使っても同じ環境が利用できます。普段使っているChromebookがある日突然故障したとしても、別のChromebookを使って自分のアカウントにログインすれば、何事もなかったように作業を続けることができます。
- 複数端末の一括管理
Googleが提供するサービスのGoogle Work Spaceと、同じくGoogleが提供する端末一括管理ソフトのChrome Enterprise Upgradeを活用することで多台数のChromebookを一括設定・管理することが可能です。
Chromebookでできること
Chromebookでの作業はブラウザ上で行うことは先ほど書いたとおりです。では、Chromebookでどのようなことができるでしょうか。
- Officeアプリケーションが使える
仕事で使うWord、Excel、PowerPoint等のOfficeアプリケーションは、Google製の無償アプリケーションで代替可能です。MS Officeと互換性があるので、MS Officeユーザとのやり取りも問題なくできます。
MS Officeをインストールすることはできませんが、MS Office Onlineを使えば操作し慣れたWord、Excel、PowerPointを使うことができます。ただし、細かい設定等はできないので、本格的に使うならWindowsやMacのパソコンが必要になります。
- Windowsパソコンをリモート操作可能
後述するようにChromebookではWindows用のアプリケーションは使えません。しかし、ChromebookからWindowsパソコンを遠隔操作することが可能です。外出先あるいは自宅から会社のWindowsパソコンにリモートでアクセスし、作業することができます。
もし外出先でChromebookを紛失してもデータを抜き取られる心配がなく、セキュリティの観点からも安心です。
- マルチウィンドウができる
Chromebookはパソコンですからマルチウィンドウを使うことができます。ブラウザで複数のタブを開いて使うことも可能です。
- Androidアプリが使える
Chromebookに対応したアプリであれば利用できます。
Chromebookでできないこと
- Windows版アプリが使えない
ChromebookではWindows用に作られたアプリケーションは使えません。Mac用のアプリケーションも同様です。従って、会社で使用する業務アプリケーションの多くはChromebookでは使えないと思ったほうがよいでしょう。
- 高度で複雑な処理は苦手
多くのChromebookは低価格である分、マシンスペックが抑えられています。その為、高性能CPUや大容量メモリを必要とする大容量のファイル編集や高度な画像処理は苦手です。
まとめ
ChromebookがGIGAスクール構想のOSシェアでトップになった理由は、
・低価格である
・高度なセキュリティが施されている
・同一アカウントでログインすれば、どの端末からでも同じ環境が利用できる
・複数端末の一括管理が容易
といったことが要因ではないでしょうか。これをひとことで言い表すならば「安くて安全に手間をかけずに使えるパソコン」ということでしょうか。
Windows版アプリが使えない現状では、会社のパソコンを今すぐChromebookに置き換えることは難しいかもしれません。しかし、営業職が社外へ持ち出すパソコンやリモートワーク用に使うのであれば、Chromebookのメリットを活かしやすいのではないでしょうか。
0か100かではなく、目的や条件に応じて両者を上手く使い分けるということを考えてみてはいかがでしょうか。
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